入店には勇気が必要!? 知る人ぞ知る盛岡冷麺の名店

ふと思い立った青森へのひとり旅。東京から約700km。高速道路に乗れば8〜9時間ほどで到着する。今回は、とくに目的があるわけでなく、時間に縛られることもない。ならば…と、下道をひたすら北上する。 途中、道の駅で仮眠、温泉に立ち寄りながら、東京を出発すること17時間後の午前11時、盛岡市入り。ランチには少々早いが、椀子そば、じゃじゃ麺と並び盛岡が本場といわれる冷麺を食すことにする。 ぴょんぴょん舎、食道園、盛楼閣あたりが盛岡冷麺で名を馳せるが、今回チョイスしたのは、某グルメサイトの下調べで、気になっていた「もりしげ」。 クルマでの移動に都合よく、青森に至る国道4号線(盛岡バイパス)沿いに位置する立地もさることながら、惹かれたのは、グルメサイトに投稿されていた数々のクチコミ。どうやら「普通ではない」らしい。

▲一見、なんの店なのか見当がつかず、営業しているのかすら不明。手書きの「冷麺」の看板で、かろうじてそれだとわかる

▲一見、なんの店なのか見当がつかず、営業しているのかすら不明。手書きの「冷麺」の看板で、かろうじてそれだとわかる

なるほどたしかに。店構えからして超がつくほど個性的。ハッキリいってボロい。看板を掲げているわけでもなく、とても冷麺(焼肉)屋には見えない。知らなければ、まず入店はありあえないだろう。意を決して店内に入ると、まさに昭和の焼肉屋。レトロな雰囲気が郷愁を誘う。

▲いかにも地方にある昭和の食堂といった風情だが、掃除が行き届いていて居心地は悪くない。壁には店を訪れた有名人の色紙も

▲いかにも地方にある昭和の食堂といった風情だが、掃除が行き届いていて居心地は悪くない。壁には店を訪れた有名人の色紙も

▲午後5時まで注文できるランチメニューは焼肉+冷麺のセットが5種類。一番高いカルビ(牛)冷麺セットで1100円。良心的な値段設定もうれしい

▲午後5時まで注文できるランチメニューは焼肉+冷麺のセットが5種類。一番高いカルビ(牛)冷麺セットで1100円。良心的な値段設定もうれしい

数品目あるセットメニューの中から選んだのは「ホルモン冷麺セット」。冷麺にホルモン焼き、半ライス、それにキムチが付いて850円。安い!

▲まず、出てきたのがホルモンと半ライス、キムチのセット。これだけで、空腹が満たさせるほどのボリューム

▲まず、出てきたのがホルモンと半ライス、キムチのセット。これだけで、空腹が満たさせるほどのボリューム

ホルモンは普通の焼肉のように、ガスコンロの上でセルフで焼くスタイル。豚ホルモンのようだが、臭みはまったくなく、甘辛のタレにゴハンがすすむ。
ほどなくして冷麺が着丼。「辛さはキムチで調整してね」とお店のマダム。ダシは牛骨なのか? 魚介なのか? 濃色でコク深いスープが、このお店の特徴らしくインパクトがある。麺は太めのパスタほど。コシは猛烈に強く、噛み応え満点。それでいてツルッとした心地いいノド越しは、まぎれもない盛岡冷麺のそれだ。

▲太めの麺と、コク深いスープとのマッチングが絶妙。具材はシンプルにキュウリ、鶏肉、ワカメ。小さなゆで卵の黄身のように見えるのは、意表をつくプチトマト(プチトマトがトッピングされた冷麺は初体験)

▲太めの麺と、コク深いスープとのマッチングが絶妙。具材はシンプルにキュウリ、鶏肉、ワカメ。小さなゆで卵の黄身のように見えるのは、意表をつくプチトマト(プチトマトがトッピングされた冷麺は初体験)

味覚は十人十色。美味しかったか? と聞かれれば、旨味が強いためなのだろう、ちょっぴり甘め。自分的にはもう少し塩気がほしかったのが正直なところ…。とはいえ、あとから地元らしき人たちが続々と入店してきたことからも、この味を愛する人たちに長年支えられてきたことは想像にかたくない。
ともあれ、観光客は絶対に足を向けない(だろう)お店で、本場の冷麺を、しかも安価に堪能できたことに意味があったと思う。 ごちそうさまでした!


■店舗情報
もりしげ
岩手県盛岡市東仙北1-10-39
TEL:019-635-0737
営業時間:11:00〜21:00(ラストオーダー 20:30) 木曜日定休